ステンドグラスの歴史14-18世紀

テクニックの発展

テクニックの発展

1300年ごろには、今も使われている重要な技法が生まれます。ジョンダルジョンの登場です(日本ではシルバーステインと呼ばれています)。

ジョンダルジョンは文字通り、銀でできたステンドグラスの絵付け顔料の一種で、黄色〜オレンジ色を出すことができます。黄色というよりは、光を通すと黄金色に輝きます。主に髪の毛の色やひげなどに使用される顔料です。

テクニックの発展

ルネサンス時代には、更に新しい顔料が生まれ、ステンドグラスを活気付けました。エマイユ(エナメル)とサンギーヌの登場です。

エマイユは、赤、青、黄色などいろいろな色がありますが、色を付け足したい部分に、自由に色を入れることができるため、絵をガラスのカット線で細かくカットする必要がなく、大きな1ピースの中にいろいろな色づけをすることが可能となります(写真:花びらの部分にはピンク色、葉の部分には薄いグリーンが入っています。但しこれは20世紀前半のアールデコスタイルのステンドグラスです)。

また、サンギーヌというのは、赤茶やオークル色をしていて、人物の肌色に使われ、よりリアルなイメージを表現することが可能になりました。

15世紀に入ると、ゴシック建築が更に発展し、教会や大聖堂の窓は、より複雑にデザインされるようになります。フランボワイヤン様式と言われるものです。そして15世紀後半には、もうひとつ重要なテクニックが生まれます。2層になったガラス(被せガラスもしくはフラッシュガラスと呼ばれています。)にエッチングを施す技法です。

例えばブルーと透明色の2層から成るガラスの場合、ブルーの層の方のガラス面を削ると、透明色のガラスが現れます。エマイユの技法と同様、これによってデザインの幅が大きく広がり、より写実的なイメージを表現できるようになりました。

現在では、フッ化水素という薬品を用い、グラデーションで変化を付けたり、色をくり抜いたり、といったことが行われています。

ステンドグラスの冬の時代

17世紀以降、とりわけ18世紀からは、ステンドグラスの冬とも言える時期が訪れます。

この時期、今まで述べてきたようなステンドグラスのテクニックや発展は滞ってしまいます。今まで賛美されていた中世の美術を、このころの時期の人々はそれを野蛮だといって軽視するようになったそうです。

聖職者たちも教会内の光度に疑問を持ち、グリザイユやエマイユで絵付けされたガラスより、もっと明るいものを好み、幾何学的な模様のステンドグラスが流行りました。なんとたくさんのステンドグラスが外され破棄されたそうです。

結果、ステンドグラスの絵付け技師は、その役割を失い数が減少、テクニックも衰え、信じられませんが、この時期赤のフラッシュガラス(赤とクリアの2層になったガラス)の生産も行われず、前述したジョンダルジョンのテクニックも使用されなかったそうです。時代が変わってしまったのですね。